「ステッチ」
単に糸で縫うこと以上に、製品の品質・見た目・耐久性を左右する重要要素です。
1. ピッチ(針目の長さ)
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長すぎると強度が落ちる
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短すぎると生地が傷みやすい
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製品用途や素材に応じて最適な長さを設定(例:帆布はやや長め、薄手生地は短め)
2. 直線性・歪みのない縫い目
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見た目の美しさに直結
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とくにバッグやケースの外観では“縫い線がガタつく”だけで不良判定されることも
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定規や治具の使用や熟練の手さばきで真っ直ぐに縫う
3. テンション(糸調子)
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上糸と下糸のバランス
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糸が浮いたり、生地が縮んだりしないよう調整
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素材や糸の種類が変われば毎回調整が必要
4. 糸の選定
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強度・伸縮性・色合わせ
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耐久性重視ならポリエステル、意匠性重視ならコットンなど
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屋外用製品なら耐UV・耐摩耗の糸を使う
5. 縫い始め・縫い終わりの処理
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返し縫い・糸始末の丁寧さ
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糸のほつれ防止だけでなく見た目にも影響
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製品によっては熱カットや手結びで処理
6. 用途に合ったステッチ種類の選択
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シングルステッチ、ダブルステッチ、トリプルステッチ
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補強が必要な箇所は二重縫い・閂止め(かんぬきどめ)を入れる
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デザイン性と強度のバランスが大事
7. 全体のバランス
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補強ステッチや飾りステッチの位置や幅が左右対称か
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パーツごとの縫い目感覚が統一されているか